SSブログ

「親父のちから」

今日、幼稚園はお休みです。いつもなら閑散としている幼稚園ですが、今日はお友達のかわりに「お父さん」が登園してきました。その数60名以上!!お父さんの手には、スコップや一輪車、竹箒。格好はつなぎや作業服、ジャージ姿などなど。

タカシ先生がこのところ幼稚園で気にかけているのが「放射線量」です。報道などによると、今の時期の放射線量は新たに出ているものではなく、事故が起きた時に拡散し降り積もった放射性部質から出されるとういもの「らしい」のです。そんなわけで、福島県内の一部の校庭や園庭では、たまってしまった放射性部質を除去しようと、表土を入れ替えたりしておるのです。

が・・・この基準が幼稚園では、地上高50cmで1マイクロシーベルト/時を超えたときなんです。中村幼稚園の園庭は、福島県の測定で

4月8日調査分
地上高50cm:1.3マイクロシーベルト/時 地上高1m:0.96マイクロシーベルト/時(※1)
http://www.pref.fukushima.jp/j/schoolmonitamatome.pdf(38ページ)

6月2日調査分
地上高50cm :0.61マイクロシーベルト/時  地上高1m:0.57マイクロシーベルト/時
http://www.pref.fukushima.jp/j/monitaring.school0602.pdf(11ページ)

(※1:4月中は、自由登園及びで外遊びはしていません。)

ということで、日が経つにつれ減少傾向にあるものの、やはり心配は拭えません。さらに、タカシ先生の独自の見解では、幼稚園や保育所の場合、お友達がお庭でしゃがんだときは、お友達の口の高さは50cm以下になります。(だいたい40cm)さらにお友達は砂遊びが大好き。幼稚園では砂場を閉鎖し、極力砂遊びをさせないよう、また外から帰ったらうがい手荒いを徹底しておりますが、完璧にそれを防ごうとするならお庭で遊ぶことはできません。

ということで、もうここからは自助努力です。お父さんみんなにsosのお手紙をだして、表土の入れ替えこそできませんが、お庭の表層にある砂をすべて撤去してもらいました。さらに側溝のたまり砂の除去、園舎周りの落ち葉の除去。あと教室のガラス拭き。放射性部質は、花粉と似たような対策が有効よいうことで、あるとあらゆる場所をお掃除していただきました。

60名以上ものお父さんに賛同いただき、午前中いっぱいを予定していましたが、1時間で終了!その結果は・・・

園庭5地点の計測違い(単位はすべてマイクロシーベルト/時)
地点1:事務所側サッカーゴール前0.80→0.49
地点2:冒険の森前0.60→0.41
地点3:さくら組前0.80→0.49
地点4:ホール前0.63→0.48
地点5:園庭中心0.65→0.45
5地点平均:0.536→0.464

雨水側溝:2.6→0.57

という結果になりました。数値のめまぐるしい変化はありませんし、これで大丈夫という事も言い切れません。でも、今回の作業で劇的に粉塵は減りますし、なによりお父さん方と幼稚園との距離は縮まったのではないでしょうか。そしてなにより、お父さんが幼稚園をお掃除してくれたとなれば、お友達だってうれしいに決まっています。「土曜日、お父さんが幼稚園お掃除しておいたからたくさん遊んでおいで!」って一声かけてくれるだけでも違います。

放射線に関しては私たちは何もできません。でも、子どもたちが幼稚園で安全に生活できるように配慮していきたいと思います。ご協力いただきましたお父さん。本当にありがとうございました。また、何かあったときはお父さん方に「助けてくり〜!」ってsosのお手紙を出します。その時は、またご協力くださいますようお願いいたします。

11061001.jpg
滑り台周り

11061002.jpg
ブランコ周辺

11061003.jpg
側溝掃除

ほんと、頼りになります、中村幼稚園のお父さん!