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おはよう

タカシ先生が、毎朝正門で登園してくるお友達に「おはよー」って挨拶していることは、送迎されてくる保護者の皆様ならご存じだと思います。新旧合同保護者会で保護者の皆様にお願いしましたが、今年も保護者の皆様同士でも、気持ちよい挨拶を交わして下さっていて、世の中こんな状況ですが中村幼稚園の正門前は明るい1日のはじまりになっています。

でもね、保護者の皆様の中にはなんだか釈然としない方もいらっしゃる模様・・・。

それは、タカシ先生が元気に朝の挨拶をしているのに、うちのボクちゃんやお嬢ちゃまが挨拶を返さないもんで「ほら!タカシ先生におはようございますでしょ!!」と、保護者の皆様がお友達に挨拶を強く促すのであります。そうですね、挨拶をさせるというのは大切なことだとタカシ先生は思っていますので、それは正解だとも思います。

ただ、挨拶したくないときもあるんですよね。未だ眠かったりとか、朝から叱られちゃったりとか、昨日嫌なことがあったりだとか・・・。それなのに「ご・あ・い・さ・つ!」なんて言われると、声も小さく「おはよ・・・。」すると、「もっと大きな声で!」とか言われちゃって憮然とした表情でお部屋に行くことになっちゃいます。

長年正門で朝の挨拶をしてきたタカシ先生の経験から申しますと、なんだかんだいってお友達は挨拶してくれています。正門で素通りしても、廊下やクラスの前でタカシ先生とすれ違うと、「おはよー!」って声をかけてくれますし、「お?いつもは挨拶するのに今日はしなかったなー?」なんてお友達には自由遊びの時間、なにげに「おはよ」って軽く声をかければ元気に「おはよ!!!」って返ってきます。

そして今日は年中さんの女の子。今まで朝のご挨拶なしで登園していたのですが、今日の自由遊びの時間におそるおそるタカシ先生の顔を見上げ、とても小さな声で、しかも自分から「おはよ・・・」ってご挨拶してくれましたよ。タカシ先生も、何も変わらず別に驚いた様子もせずゴクゴク自然に「はい、おはよう」って返すと、「このヒゲズラのオッチャンは危険人物ではないらしい」と言うことに気が付き、タカシ先生の周りを回っては「おはよ」柱の影から「おはよ」クラスに入る振りして振り返り「おはよ」とご挨拶の嵐なのでありました(・∀・)

キット朝のご挨拶ができない理由の1つには「タカシ先生は、ちょっと恐い」というのが入っていて居るのかもしれませんね。

訴え

幼稚園にいると、お友達が様々なことを訴えてきます。その内容は、「お友達が、おもちゃを貸してくれない」であるとか、「だれだれが、押した」であるとか、「仲間に入れてもらえない」であるとか、「混ぜてって言わないで混ざっている」とか、「おトイレに行きたい」であるとか、「ママに会いたい」であるとか、「お弁当はまだか?」であるとか、「タカシ先生はおじさん臭い」であるとか、それはそれはもぅ多岐にわたった訴えを先生にお話してくるのであります。

まぁ、「おもちゃを貸してくれない」という訴えの場合の返答は、年齢によってもその場面によっても様々なのでありますが、そうだなぁ、年少さんのそれなら「△ちゃんも遊びたいんだって、一緒に遊んであげて?」という風な具合。年長さんのそれであるなら「貸してもらえないときは、少し我慢してみなさい」といった風。様々な答えでお友達が仲良く遊べたり、ちょっと我慢してみたり、譲ってみたりとその訴えに対して返答をしています。

そして今日は、こんな訴えが年長さんの女の子からありました。「タカシ先生!!」って目に涙をいっぱい浮かべてきたお友達。ふと振り向き「どうした?」と訴えを聞いてみると・・・・

「○君が、結婚してくれないの!!結婚しよう?!って言ってもダメなの!!」と、泣いておるのです。そしてすぐそこにいた男の子。男の子はそんな事は全然関係なし、「今俺は戦いごっこに夢中なんだもんねー。女の子なんて興味ないのさーーー!」と、女の子を見向きも気に留めるでもなく、男仲間と連れ立ってじゃれ合っています。そんな様子の女の子の訴えにタカシ先生はうまく返答できませんでした。

答え1女の子に「それじゃぁ我慢しなさい。」
答え2女の子に「もう一回言ってみたら?」
答え3女の子に「別の男のこと結婚したら?」
答え4男の子に「嫌だなんていわないで結婚してあげたら?」
答え5男の子に「どうして嫌なの?」
答え6男の子に「もう少し真剣に考えたら?」

どれをとっても全然的を得ていません。なかなかうまい言葉が思いつかず「困ったねぇ〜・・・」って答えを返すと、「うん」なんつってうつむき、お友達と一緒に踵を返して教室へ行っちゃいました。

そして、残された男の子は、全然そんな事はおかまいなし。「ぬおりゃぁ!」なんつって相変わらず戦いごっこなのであります。

いやぁ、お年頃の女の子の訴えに、タカシ先生はただただ「困ったな・・・」ってポリポリ頭をかくのでありました。

きになる?

<<お知らせ>>
明日の自由欠席日と小学生クラブはお休みです。

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今週も何事もなく1週間が終わりました。幼稚園にいても、小さな余震があったりして気が気じゃない幼稚園ライフですが、お友達は至って普通に生活しています。「地震!」って先生が声を発せばみんなマッハでテーブルの下に潜り込むのが「普通の生活」なのかどうかは疑問ではありますが、地震に対する身構え方は、大人よりもできているかもしれませんよ。

さて、そんな中タカシ先生はいつもお庭をぶらぶらしています。入園して1ヶ月も経つと新入園児も「本性」を少しずつ表してきて、シューズのままお庭に出て行ったり、シューズのままジャングルジムを上ってみたり、シューズのままお庭を歩いてきてそのまま事務所へあがってみたり、シューズのまま滑り台の階段の1段目に片足だけかけて事務所を振り返ってみていたりと、そりゃもぅ「お庭で遊びたいのよぅ〜♪」モードが爆発な新入児なのであります。そんなモードのお友達に「くらー!シューズのままお庭に出たら、真っ白なシューズが真っ黒になるじょー!!」ってビームを発射するためにお庭をぶらぶらしておるのですが、その効果はあまりみられず毎日肩を落としているタカシ先生なのであります。

そんな鬼の形相でビームを発しているタカシ先生であるというのに、時折熱い視線を感じます。それもただならぬ年少女児からの・・・。あまりの熱さに、ふと年少組を見やると、星飛雄馬の姉さんのように、電柱・・・じゃなくてクラスの入り口から体を半分だして、「じーーーーーーーーー」っとタカシ先生を見つめております。そんな女の子にタカシ先生は、すぐさま般若のような形相から一変、笑顔いっぱいの怖くないタカシ先生に変身して、小さく手を振るのです。すると、その女の子も満足したかのように小さく手を振り、これまた小さく微笑んで「すっ...」っと教室へ身を隠すのであります。般若のような形相が怖いのか、不気味な笑顔が怖いのか微妙なところではあるのですが、こんな風に、背中に熱い視線を感じることが多々あるのでありました。

ん〜、恐いもの見たさということもありますが、どうやら彼女にとってタカシ先生は気になる存在のようです。今度「あそぼ?」って声をかけてみようかな?

成功体験

幼稚園に大きな滑り台があるの、皆さんご存じでしょう?この時期あの大きな滑り台に、果敢に挑戦しているのが年少さんです。

お庭での自由遊び。年少さんは15分から20分という短い時間ではありますが、みんなお庭で思い思いに遊んでいます。今年はお砂遊びこそ見られませんが、ブランコをこいだり、小さな滑り台をしたり、ウンチングスタイルで砂をいじっていると「砂遊びはだめだよー!」なんて先生に声をかけられ「きゃー」なんつって逃げていったり。

その中でも大きな滑り台は大人気。いつも沢山の年少さんが様々な姿を見せてくれています。階段を上がっては見たもののどうやって降りればいいのか解らず立ちつくす年少さん。滑り台で降りてくるのは解っていても、なかなかその一歩を踏み出せないお友達。鎖編みを登ろうと絡まっちゃっていたり、垂直はしごに挑戦するも、「(年少さんは)まだ危ないから階段ね♪」と担任に阻止されふてくされるお友達。うんていもまだ一番最初のところにぶら下がってお終いです。

そんなお友達がいるかと思えば、回転滑り台の遠心力に夢中になっていたり、短いストレートの滑り台で風を切っていたり。足場の悪い輪階段を制覇しご満悦な表情だったりと、大きな滑り台には、お友達の成功体験が沢山詰まっています。最初はおっかなびっくりで、足下もおぼつかないのですが、こういう自由時間で年少さんは年少さんなりの達成感を味わい、獲得し、数年後年長さんになると「こらー!!滑り台の上で走るんじゃないっ!!!」ってタカシ先生に大目玉を食らうことになるのです。

この時期の年少さんは、何も上手にできないけれど、たわいもない成功体験を重ねていくことで、少しずつ確実に何かを得ているようですよ!

自由遊び

皆さんご存じの通り、相双地区は世界にも稀にみる「原発事故」による様々な影響が出ている地区になってしまいました。相馬市はさほど大きな被害はありませんが、相馬以南は学校の運営が出来ない状態になっています。そんな状況下、中村幼稚園に中途入園して下さるお友達が増えています。出来るだけ皆さんの力になればと思って出来る限り避難されてきた方の受け入れをしているところです。

さて、話しを保育に戻すと、中村幼稚園の保育で大活躍するのは、広いお庭。このお庭で身体いっぱい元気に駆け回ることが中村幼稚園の「うり」でもあります。でも、先の書いたように原発事故の影響で例年通りの保育が出来ません。そんなもんで、相馬市のHPに掲載される放射線量を毎日チェックして時間を決めてのお庭遊びになってしまっています。

その遊んでいる姿を見ていると、お友達の欲求が大分溜まっていることが伺えます。なんというか、突発的というか衝動的に遊んでいるような感じとでもいいましょうか。やっぱり、子どもは子どもなりにストレスを感じているのでしょう。でも、それらお友達の表現を抑えることなく、自由にお庭を駆けたり、大声を出したり、大好きな滑り台に夢中になったり、ちょっと淋しくて涙がこぼれたり、1人1人が自分に合った方法で身体を十分に動かすことで心も安定し、バランスがとれるようです。

その証拠に、短い時間ではあるものの外での自由遊びが終わり「お集まりしますよー!お庭はおしまーい!!」って先生が声をかけると、今まで快活に遊んでいたお友達が、みんな一斉にお部屋へ戻っていきます。まぁ〜この「ききわけ」の良さったら、保護者の皆様に見せて上げたい位です。

そんなもんで、出来る範囲でお友達が自由にのびのびと活動できる時間を少しでも多くとってあげたいなぁ・・・としみじみと思う、自由遊びの時間でした。

通常保育

皆さんGWはいかがお過ごしでしたか?避難・・・じゃなくて帰省されていた実家から戻って来られた方。GW中の平日を、新旧合同保護者会と卒園式の代休にして長い休みになったので、相馬から離れてた(?)方。それとも、復興作業やボランティアに尽力されていた方。例年だったら「田植え」があったんだけど今年はねぇ・・・な方。皆さんそれぞれだったことでしょう。

そしてGW明けの今日、「じゃ〜ん!」中村幼稚園が、ほぼ通常保育になりました。幼稚園バスもみんなをお迎えに行ったし、避難されていたお友達もこのGWに帰ってきたようで約9割のお友達が幼稚園に登園してきました。それに、相馬に避難されているお友達も元気に幼稚園に登園してきましたよ!

今朝登園すると幼稚園は、GWの間に桜が終わり新緑で包まれていました。「おおでまり」という白くて綺麗な花もこのGWの間に咲いちゃいました。放射線の心配が完全にぬぐえないのですが、この新緑に包まれたお外で遊ぶ時間を決めて今日は待望の広いお庭でも遊びましたよ。普段なら身体いっぱい使ってお庭をかけまわるところですが、やっぱりこのご時世ではそうも行きません。相馬市が発表する線量を参考にして時間を決めての外遊びになりましたが、その限られた時間の中身の濃いこと・・・。お友達は、思い思いに外遊びに興じているのです。

砂遊びが出来ない事が、独り遊びが多いこの時期の年少さんにとっては物足りないところなのですが、それならそれで滑り台で遊んだり、先生にしがみついたりと、短い時間ではありますが満喫しているようでしたよ!
しばらくこんな風な保育形態になってしまいますが、出来る限り子どもがのびのびと過ごせるようにしていきたいと思います。

ん?そう言えば、今日はお友達の泣き声があんまり聞かれなかった気がするなぁ・・・。長い休みが明けたGW明けって、いっつも収拾がつかないほど新入児のお友達が泣いているきがするんだけど・・・(^o^)