SSブログ

子どもが教育を選ぶ時代へ③ [日記]

②からのつづき

そして、父として心に残った一節もあります。
タカシ親父は、息子娘の問いに対して時に「あんたはどう思うのよ」と聞き返すことがあります。しかし5年生の息子は最近「だったらいいや」と返すことが多くなりました。で、この一節です。
----------
(著者の)長男は大きくなってからこんなことを言っていました。「例えば、子どもが『タイムトラベルって可能なんですか?』という質問をする。マレーシアのホームスクールの先生は、『ヒントとなる特殊相対性理論という理論があってね……」と納得するまで教えてくれる。日本だと、小学1年生の子が『相対性理論って何?』と質問すると「もっと大きくなってからね」と言われちゃう。そうするとだんだん疑問を抱くことへのやる気がしぼんでいってしまう気がする。疑問を持って質問しても『余分なことを考えなくても正解はこれだから、とにかく覚えればいい』と言われるから……」これを聞いて、私は子どもはどんなに小さくても、自分とは別の個性を持つ1人の人なのだと認識したのです。そしてその個性は勝手に漏れ出てくるもので、親ができることは本人が幸福そうな限り「放っておく」しかないのかな、と思います。
----------

なるほど、子どもの質問には、教える側がそれ以上知識を持ちヒントを与えなければ興味は持たないのか。そのためには、親自身も「今子どもが持っている興味」についてわかっていなければならないな。もし息子が「ワープって本当にできるの?」って聞いてきたらどう答えようか・・・と、いらない心配をしているのですが、うちの子の今の興味は、もっぱらニャンコ大戦争なので、そんな心配もいらないな。先週は、ゲーセンにいってニャンコ大戦争のぬいぐるみ大2つと、中1つ、そして小2つを取ってきたしな。と胸を撫で下ろしているのです。ただし、メディアの接触時間には、厳しく目を光らせておかないとなぁ。


おわり

子どもが教育を選ぶ時代へ② [日記]

①からのつづき

【1】子どもが何者なのかは、やらせてみないとわからない
世界の教育について、ここまで詳しく書いてきて無責任なのですが、学校選びの第一は、どこか近くの学校に入れてみて子どもを観察することです。そして、「子ども自身が楽しそうならば、それで良いのではないでしょうか」何故そう思うのか。2つ理由があります。
1つは「合う学校」は人によって異なるからです。そしてそれは親にはわからないことがあります。もし今ある環境が「たまたま」あっているのなら、そこが居場所として適切なのかもしれません。
もう一つ大事なのが「子ども自身がハッピーでないと学べない」ことです。学校が苦手だったり、心配事があったり、友達とうまく行ってなかったりすると、学習に集中するどころではなくなってしまいます。

【2】幼児の頃に英語をやらせないと間に合いませんか
「その先に何が見えるのか」わからないままに英語を強制され続け、逆に「英語嫌い」になってしまうお子さんもいます。押し付けには注意が必要です。また、英語学習もマラソンのようなもので、「我慢して一時期頑張れば身につく」とも言い切れません。もちろん、小さい頃に始めたほうが有利だという研究が多いのですが、小さい時に習った英語をすっかり忘れてしまう人もいます。また、高校から留学して身につけて外資系で働いている人、大人になってから留学なしに英語を学習し、トレーニングの末に綺麗な発音を修得された人もいるので、年齢にはこだわらなくていいとように思います。数年勉強し、その「貯金」で生きられるほど、甘くはないのです。一番良いのは、親が英語を学習する姿を子どもに見せることだと思います。

中村幼稚園には、毎年「転園」で入園してくる子どもがいます。保護者の皆さんからすれば子どもの環境を変えることには一抹の心配があることでしょう。しかし、親の気持ちと今子どもが置かれている環境と今の子どもの姿を観察し考えた時に、「中村幼稚園に行ってみよう」と決心されたに違いありません。

「なぜ中村幼稚園を選びましたか?」という、卒園アンケートの問いに、中村幼稚園の子ども達を垣間見ると「楽しそう」「こどもが活発」「(在園児から)挨拶された」「先生方がみんな笑ってる」という感想を持ってくださいます。まさしく「子ども自身が楽しそう」「うちの子もこんな風に園生活を過ごしてほしいな」という雰囲気を感じてくださるのだと思います。また、遊びの中で「あーじゃない、こうじゃない。こうしたらいいんじゃない?違う違う」など無意識に「アクティブラーニング」をしていることも、子どもたちが活発な理由の一つです。

つまり、親目線でありながら、子ども優先で中村幼稚園を選んでくださっているようです。本当にありがたいことです。

つづく

子どもが教育を選ぶ時代へ① [日記]

辛辣な題目です。

夏休みに入って、タカシ先生は「息子に」読書をして欲しく「自分が」(とはいっても、夏休みは幼稚園の仕事をしつつ、積ん読してある本を読むのですが)読書をしているのですが、今回題目にある「子どもが教育を選ぶ時代へ 野本響子著」を読み終えました。ちなみに夏休み4冊目。

大まかに内容を紹介すると、自身のお子さんが体験した日本以外(主にマレーシア)の学習環境と日本の学習環境の違いが具体的に書かれてあります。マレーシアは、多国籍な言語環境で、マレー語、英語、中国語等が使われているため

①日本のような公立学校もありながら、多国籍環境に対応するための私立の学校やフリースクールが多数存在し、フリースクールの需要と存在意義は大きい
②自分に合わない学校だと思ったら、すぐに転校できる環境が整っている
③学習は教師から生徒への一方通行(詰め込み)ではなく、アクティブラーニングや生徒自身が興味を持った事を学習できる
④フリースクールも日本で言う「認可」はされているが、上級学校へ進学するには試験がある
⑥フリースクールなどでは、生徒自身が興味を持ったことを自宅等でオンライン(ユーチューブ等)で学習していて、それが専門的で面白い。しかし子どもによっての向き不向きの傾向がつよい
⑦学校は同年齢、同学年ではなく、生徒の発達や学習習得度による異年齢学級が普通である

と言うようなことです。ですので、海外の学習環境の知見にはなったのですが、だからといって、日本の学校制度が変わる(少しずつ変わってきている学校もあるようですが)わけでもないので、少しわかった程度なのですが、「子どもが教育を選ぶ時代へ」ですので、そこんところで心に残った一文を2点紹介します。

つづく