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自由な幼稚園 [日記]

ちは。タカシ先生です。朝のニュースチェックでこんな記事があり、妙に読み込んでしまいましたので、一部抜粋します。

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学校は本来、“失敗するための場所”
「学校で何を教える必要がありますか?」と聞かれたら、私は「『教える』というよりも、たくさん『経験』させる必要があります」と答えます。その「経験」とは「成功」の経験ではなくて、「失敗」の経験です。失敗しなければ成長しません。失敗して初めて「次はどうしたらいいんだろう?」と考えるし、「わからないところを教えてください」と真剣にアドバイスを求めます。

 まずは子どもたちに自由にやらせることです。自由に考え、自由に行動させる。でも、ただ自由にさせるだけではダメでしょう。ポイントは、失敗を自覚させること、失敗したときには教員が声をかけることです。「次はこうしたら?」とか、「こういうのは?」とか。声をかけて、それを元にして子どもたちにまた考えさせる。この繰り返しが大切なのではないでしょうか。

 今の学校生活の中で、子どもたちが自由に行動できる場面がどのくらいあるでしょうか? そこが問題です。今の学校にはほとんど選択肢がありません。ルールばかりで、「このようにする」ということが前もって決まっている。これでは子どもたちが自分で考えてやってみる範囲が非常に狭められてしまいます。昔はもっと、子どもがどんな風にやってもよかったはずなんです。

失敗させない教育は間違っている
 学校教育が子どもたちの選択肢を狭めてしまっています。典型例がいわゆる「まち探検」です。小学校の低学年の授業で、学校の近くの商店街を回ってお店の人にインタビューします。私だって多少は準備させますが、基本的には当日「はい、行ってらっしゃい。なんでも聞いてきてね」です。でも、今の学校は違う。探検に行く前の準備がたくさんあります。「お店に入るときは『失礼します』とあいさつしましょう」「店の人にはこういうことを聞きましょう」「店を出るときには『ありがとうございました』とお礼を言いましょう」。こんな感じで全部、準備します。極端な場合、教員が店の人の役をして、行く前に教室で事前練習をすることもあるようです。店の人も先生から頼まれて台本どおりに話したりして……。こうなったらもう、本番のまち探検は子どもたちにとって何の発見もない、つまらないものになってしまいます。どれだけ役割演技をできたかが勉強になってしまう。

 子どもたちは、ゼロから出発だからワクワクするのです。何が起こるかわからない。それが探検です。教員がかかわるべきことは、子どもたちの安全についての配慮だけで十分です。もっと子どもの力を信じてほしい。

「子どもたちが失敗しないように」と考えるところに大きな間違いがあります。失礼な言葉づかいで店の人に叱られたら、それでいいのです。その後ちゃんとケアすれば子どもの傷にはなりません。実際に叱られて初めて、「丁寧なあいさつが大事だ」と子どもは身をもって知るのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/61c2bd9f8f52d7324fe6889e001914a619428efa

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小学校のまち探検の箇所は妙に面白く、「(もしうちの息子も)こんな風だったら、ちょっとかわいそうだなぁ」と、思ってしまいました。そして、そっか、タカシ先生はまち探検を受け入れる立場なんだ。と、改めて思い返しました。

タカシ先生は、中学校の職場体験や高校の職業体験など。幼稚園教諭の素晴らしさや仕事の内容。それに幼児の姿や発達などを生徒学生に伝える機会があるのですが、どうも学校の先生方は上記記事のように「(タカシ先生ににでさえ)事前に質問内容をお送りします」とか、「生徒学生が注意すべき点を教えてください」と打ち合わせで話されます。

こちら(幼稚園や受入企業に)に迷惑や負担をかけない為の配慮でありがたいとはおもいつつも、タカシ先生は決まって「事前の質問送付は必要ありません」と答えますし、「自転車などで来園するでしょうから、行き来の事故には気をつけてください」と言います。ある年なんかは、「自転車を停める場所を教えてください。迷惑がかからないように生徒に伝えますので」と言われ、「そんなことは来た時に私が指示しますから、『(生徒が到着したら)どうすればいいか聞きなさい』って言ってください」と笑って話したことがあります。

それでも、事前に質問が送付されてくるので、タカシ先生はそれには目を通さず、来た生徒には「事前に質問事項が送られてきたけど目を通してないから、自分の言葉で聞いてね。大丈夫、なんでも答えられるから」と話します。今の生徒は色んな意味で頭がいいので、事前に質問事項を送られてあると「質問知ってるでしょ?」というスタンスになってしまい、生徒自身が真剣に質問をしない傾向があるからです。

これもある年の生徒の話ですが、生徒の質問に対して「あなたはどう思うの?」と問い返した際「それを聞いているのはコッチです。事前に質問が送ってあるはずです。」と聞き返されたことがあります。そんな風ですので、「そうだね、それを聞いたのはあなただけど、質問って自分で考えたり調べたりすればわかる内容もあるから聞き返してるんだよ。職場体験だから多少なりとも勉強してきたよね。だから間違えてたら教えてあげるし、間違えてなかったらあなたは事前に調べてその知識を持っているか、そうでなければ頭がいいってことじゃん。」と返します。そんな生徒の答えは大抵当たっていますので、「あなた天才?幼稚園の先生になれるよ。」って褒めてあげます。するとその生徒は「それを聞いているのは・・・」と聞き返した時の「キッ」とした表情が柔らぎ、柔和な良い表情になるものです。

保護者の皆様へは、「幼稚園生活は小さな成功体験を積むところ=失敗をするところ。ですから、失敗は成功のもと」と話していますね。それに付け加えて中村幼稚園は上記されているように、自由です。それは、保護者の皆様ならわかると思います。

親も子も生徒も学生も、失敗を通じて成功を得、お互いに成長していくのだと思います。

とはいえ、やはり自分自身としては失敗はイヤですよね。タカシ先生大いにわかります(笑)