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万国旗 [日記]

幼稚園の皆が帰って、時間外保育が始まるころ。

タカシ先生は、脚立を担いで園庭に出ていきます。空は秋空。教室から時間外保育の年長さんが「タカシ先生が何か始めるぞ?」とガラス越しにこちらを見ているのが分かります。そんな年長児をよそに、今度はタカシ先生、黄色いケースを国旗掲揚塔の前に置きおもむろに万国旗を園庭に広げました。手品のように箱の中から出てきた万国旗を見た年長児。目をまん丸にして「鯉のぼりあげるんだ!!」と。そんな勢い余ったお友達に「違うよ!アレはね、国の旗だよ」と的確に訂正し「あ、体育フェスティバルだった・・・」と頭を掻いているであろうお友達。

タカシ先生はそんなやりとりを背にして、ロープをたぐり、万国旗を園庭いっぱいに広げ、脚立を上り、ロープをくくりつけ、国旗掲揚塔の下で「えいや!」と万国旗を、秋空高くあげるのです。

すると、年長さんが「わぁ!!」と一斉に声を上げ、「にほんのはたみっけ!」「ちゅうごくもある!」「あれは、あめりかだ!カーモンベイベーあめりっかっ♪」なんて大盛り上がり。中には、「タカシ先生頑張って!」と応援してくれるお友達もいました。なぜにこんなにお友達の声がはっきり聞こえるのかって?

それはね。年長さんの時間外保育の担任が、タカシ先生と年長さんの様子をみて、年長さんをテラスに座らせ、タカシ先生が万国旗を揚げるところをわざわざ見せてくれていたのです。ですので、年長さんの様子がありありと感じられたのです。タカシ先生が額に汗して万国旗が園庭高く上がると、「はいお集まりですヨゥ。旗が沢山揚ってよかったね!用意をしてお外で遊びましょう!」と年長児に声をかけ、クラスへ促すのでした。

そんな様子を横目で見ていたタカシ先生。心の中では、その担任と年長児のやりとりもさることながら「ふっふっふ、明日登園してくるお友達はきっと青空高くはためく万国旗を見て大興奮するだろうなぁ・・・」とほくそ笑んでいるのでありました。

明日の朝が楽しみぃ〜♪ლ(❛◡❛✿)ლ