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環境づくり

幼稚園の先生になると「環境づくり」と言うことを意識します。クラスの中や園内。時には、保育の進め方など見えない所の環境も整えて保育をしていかなければなりません。中村幼稚園ではその環境が整っているので子ども達がイキイキと生活しておるのですが、基本的に子どもが過ごしていく環境を作るのは、先生であったりタカシ先生であったり大人がするわけです。

さて、今日の朝の自由時間。園庭には水たまりができておりました。昨晩振った雨のせいでしょう。ジャングルジムや雲梯にも水滴がつき、朝の自由時間に園庭で遊ぶ年長児には「今日は、遊具はバッテンね!濡れていてあぶないからね」と一言話しておきました。聞き分けのいい年長さんです。皆一様に「ハーイ!(-o-)/」と返事をし朝の仕事を済ませて園庭に駆け出てきました。

この頃の流行はサッカーです。「サッカーしよぅぜぃ!」なんていいながらボールを小脇に抱えて出てきますが、今日はサッカーゴール前に水たまりができている。例年の年長児なら「ちぇっ」なんつって、ボールを教室に戻し、鬼ごっこやら、砂遊びならに興じるところですが、今年は違いました。

サッカーゴールの前では年長児が行ったり来たり。手には砂場のおもちゃを持っています。タカシ先生には正門前にいるので誰が言い出したのか全く解りませんが、どうやら砂場から砂を運んで水たまりを埋めております。その姿をみたタカシ先生は痛く感心し「ほぅ〜こんな風に年長児もサッカーをするために自分で考えて環境を作るようになったか・・・」とでっかい目を細めシャッターを切るのでした。
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一方女の子の一部は、どうしても雲梯遊びをしたいようです。そこで教室から雑巾を持ち出し、雲梯の下にはベンチを持ってきて設置し「タカシ先生、雲梯は雑巾で拭けばやってもいいでしょう?!」とつぶらな瞳で訴えてくるのです。そりゃ、ここまで知恵を使い行動し訴えてくるのですからタカシ先生が「ダメ!」という理由はありません。「しっかり拭いてからね!」と言い返すと「(^o^)/ハーイ」なんて満面の笑みで雲梯へ掛けていくのでありました。
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かくして、園庭の水たまりは砂場の砂で埋められ、雲梯は雑巾で拭かれて乾き、いつもの朝のようにサッカーが始まり、雲梯が始まると思いきや・・・。やはり一部は、ドロ遊び。いつものタカシ先生なら「オヌシら、サッカーをするために砂を運んできたのではあるまいか?!ん?」などと威嚇ビームを発射するところですが、卒園間近の年長児、更には明日は休みで汚れても構わない金曜日と言う事もあって、「オヌシら、あまり泥だらけになるんじゃないぞ…」タカシ先生はフルフルと拳を握りながら優しい目をして年長児を見守るのでありました。
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