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手 [日記]

先週からとんでもない暑さになっていますね。園庭がご自慢の幼稚園で、この時期の晴れている日は、「桜の木の木漏れ日の下で・・・」なぁんて、初夏の幼稚園をしたためるのですが、36度を超えるこの気温じゃそうもいきません。クラスに設置してあるクーラーも全開で、子ども達は室内遊びに興じています。まぁ例年ですとこの時期は梅雨真っ只中だったしして、室内遊びの時期でもあるんですけどね。

さて、最近やたらとタカシ先生の「手」が話題です。

年少さんの男の子。お迎えに来てもらって帰る時に、必ずと言っていい程タカシ先生と握手をします。タッチじゃなくて「握手」なところが、タカシ先生のお気に入りです。自分が握手をし終えると、今度は、お迎えにきてくれたおばあちゃまの手を取って「タカシ先生と握手をしろい!」と言わんばかりに、おばあちゃまの手をタカシ先生によこします。そしてタカシ先生はおばあちゃまともさようならの握手をすると今度は、お母さんの手を握ってよこし、「おかあさんとも握手せい!」とお母さんの手を引っ張るのです。「はいはい」なんつってお母さんもタカシ先生に手を差し出しタカシ先生もお母さんとさようならの握手です。

実はこのお母さんは、タカシ先生が幼稚園に来たてのころに在園していたので、こうして握手をするのは、20年ぶりでしょうか。背が小さくて笑顔がとても愛らしい女の子だったのに、今では2人の男の子のお母さんになり、今月は3人目が生まれるという立派なお母さん。そのため、しばらくおばあちゃまが送迎になる予定なので、こうして家族でお迎えに来、家族でタカシ先生と握手をしておるのです。

そういや、この間はパパさんがお迎えに来て、例に漏れず「パパもタカシ先生と握手せい!」と、パパの手を引いてタカシ先生のところへ来たのですが、パパはとても気恥ずかしかったらしく「パ、パパはしなくていいんだい」なんて、息子を諭しておりました。いや、タカシ先生は全然構わないんだけどさ。

次は年少さんの女の子。
最近暑さのせいか朝の登園時、少しぐずり気味の女の子。お母さんは、正門に陣取っているタカシ先生に「お願いしまーす!」なんて、女の子を預けて行きます。タカシ先生も「はいはーい!」なんて抱っこをして女の子を預かります。それだのに、その女の子ときたら、お母さまが見えなくなると、タカシ先生の抱っこからさっさと降りてクラスへ行っちゃうの。時には、年長さんの女の子に手を引かれていくんだけど、内心タカシ先生は「今だけかいっ!」とツッコミを入れたくなっちゃうほど。

そんな女の子のお母様に、先週こんなことを言われました。「うちの子タカシ先生の手がイイって言ってましたよ!」って。一瞬「そんなに手を繋いでいるっけかなぁ?」と不思議に思いましたが、確かに抱っこから降りる時と降りた後は、しばらく女の子の小さな手を繋いでおり、女の子の気が向けはタカシ先生の手を振り払いスタスタ教室へ向かい、年長さんの女の子がやってこればタカシ先生の手から年長さんの手に渡されます。

この2人の手。本当に小さくって、いまにも壊れちゃいそうな手なんだけど、いつもタカシ先生の手を「むぎゅっ」と握ってさようならをし、「むぎゅぎゅ」と握って朝お母さんと離れて行きます。

タカシ先生、自分ではなんとも思ってない手なんだけど、なぜタカシ先生の手なんだろう・・・。でも、手には不思議な力があるんですよね。「手当て」ってもいうでしょ?年少さんもタカシ先生もお互いに力を分け与えているのかもしれないね。